泉美智子『株・投資信託・iDeCo・NISAがわかる 今さら聞けない投資の超基本』
投資は何のために生まれたのか
本日私が紹介したい本なんですけど、泉美智子『株・投資信託・iDeCo・NISAがわかる 今さら聞けない投資の超基本』ということになります。
ここでは投資についての基本的なところについて紹介したいと思います。
投資というと、日本では「投資はギャンブルみたいで危ない」と考えている人が多い。
日本では銀行とかに預けてコツコツ貯めるのがいいという時代が長かった。
投資といえば株とか思い出される。親からも「株は危ない」と言われていた方も多いと思います。
投資はリスクを減らすため、よりよい社会を作るために生まれたのが「投資」です。
投資は17世紀が初めてらしくて、東インド会社が始めた。大航海時代に、商人たちが貴重なアジアの香辛料をもちかえっていた。
ただ船を出すとなるとお金がかかる。嵐とかにも会うので危険な行為でもある。
船が沈んでしまえばコストがパァになる。なので船主はリスクを負う。
その船主のリスクを最小限に抑えるために、みんなでお金を出し合おうということになった。
たくさんの出資者たちが「いくらか出しますよ」という。
すると船主のリスクを最小限におさえることができる。
仮に失敗してたとしても破産することがないので、また挑戦することができる。リスクを分散することができる。これを「投資」といいます。
いまでいう「クラウドファンディング」もそうです。素晴らしいアイデアがあるけど実現しようとしても一人では賄いきれない。だからお金を集める。
それで上手くいったら利益の一部を還元するとかでお返しする。それで世の中にいい社会になるので、投資は有効であるということになります。
銀行と証券会社の違い
日本では「投資はギャンブルみたいで危ない」と考えている人が多いという話をしました。でも日本人は誰でも銀行にお金を預けている。
これも実は「投資」です。
銀行が預かったお金を会社に預ける。その利益を得た分で借りたお金に利息をつけて銀行に返す。銀行は得た利益でお金をかした人に一部の利益を還元する。
昔は4%の利息がついていた。いまはゼロ金利政策でほぼ利息がない状態。ほぼほぼ利益は出ません。
銀行にお金を預けるメリットがなくなってきている。
銀行以外の投資を挙げると株とかになります。預金の場合は銀行です。
証券会社を通して自分で投資先を指定する。投資先にお金を融資する。設備投資などで得た利益を得る。
株について銀行と違うのは、預金者は自分で投資先を選べないということです。証券会社なら自分で投資先を選ぶことができる。それが大きな違いです。
銀行にお金を預けた場合は、返ってくる利益はほとんどありません。
ただし、銀行には「元本保証」というのがありまして、銀行が倒産したとしても一千万円までは保証される。
証券会社だと証券会社がつぶれたら帰ってこない。という違いもあります。
投資をする上で重要な3つのこと
とはいえ、お金を大きく増やすというのは難しい時代になってきています。銀行に預ける以外にも目を向ける必要があります。そういう投資をしていくうえで重要なものが3つあります。
①収益性
1つ目は「収益性」です。
私たちは、60歳を過ぎて定年になっても年金ももらえないとされている。
一説によると、当時財務大臣の麻生さんが「老後には2,000万円必要」と発言して物議をかもした。
将来的にはたくさんお金を増やしていかないといけない。いかにお金を増やせるかという収益性が重要になっていきます。
②安全性
2つ目は「安全性」です。
新しく住宅を買ったりだとか、近い未来でお金を準備しておく。そういった安全性があるか。
③流動性
3つ目は「流動性」
たとえば、自分が病気になったとか退職したとかでいますぐお金が必要というときに、すぐにお金を引き出すことができるのかという流動性があるかどうか。
この3つの中で問題になるのは「収益性」です。
今後、自分たちが働けなくなってお金が必要になったときに、どうお金を稼いでいくか。それも考えていく必要があります。
利息について
投資において大事なのは利息ですね。利息というのは、利率ともいうんですけど、預けたお金に対して何%利益が受け入れられるか。
たとえば利率が3%なら100万円なら1年後は103万円。2年後には3%ついて30,900円になる。
利回りというのは、例えば100万円預けたとします。5年後は120万円になった。その場合、利益は20万円です。20%増えた。
これは1年だと4%です。この4%が利回りということになります。これがよく言われている利回りということになります。
あと利息では、単利と複利というのがありまして、単利は100万円預けて、単利1%なら、1万ずつ年間で上がり続けていく。預けた100万円に対して利息が付く。
一方で複利というのは、元本と利息を預けたものに対して利息がつくという仕組みです。
たとえば利率が1%なら100万円なら1年後は101万円。2年後には101万円に対して1%ついて102万円100円ということになる。
複利は大きく利用する価値があるということになります。
投資の方法・仕組みについて
実は投資には、証券会社を通す必要があります。この証券会社が我々の代わりに投資信託する。あとは口座を管理したりする。
証券会社は利益追求型の会社なので利益が必要になる。投資家から手数料を取っています。
手数料は、1万円投資をして、売却には1万5000円になります。証券会社に手数料を払わないといけないので、この5000円に手数料を引く必要があります。
手数料は証券会社によって違うので、しっかり選んでいく必要があります。
あと投資で得た利益には、原則20.315%の税金がかかります。なので5000円利益でたら、1000円は税金で引かれる。正確には、得た利益から税金と手数料を引いたものになります。
ですがNISAやつみたてNISAは、税金が一定額まで免除できる。
投資で得たお金が年間20万円以下なら確定申告しなくていい。
お金を増やすというところで、リスクとリターンの変動幅ですね。投資というのは危険という意識はありますが、これは間違いともいいきれません。
投資で大きなリターンを得ようとすればするほど、失うリスクも増えていく。
銀行のように増えなくていいから預けたいだけなら銀行を選択するということになります。
投資というところでいくと、経済というところにも目を向けないといけない。好景気不景気がある。
景気の動向にも注目する
適宜、経済だったり景気の動向というのは注目していく必要があります。
あと円高・円安。グローバルな時代であって、世界規模でみてどうなのかという比較対象が今は基準になっています。
なので日本の円も気にする必要があります。
ドルを基準にとると、ドルに対してどれだけ円に価値があるのか。ドルに対して価値が高くなれば円高です。
日本は輸出産業で成り立っているので、円安になれば有利になる。日本においては円安のほうが有利。1ドル150円という円安になっている。
円安は製造業にとって有利という一面もあるんですが、円安になれば物価が上がっていきます。なので物価高騰が非常に問題になっている。円安にもメリット・デメリットがある。
投資をする際には、円高・円安にも興味をもって着目する必要があります。
リスクを下げてお金を増やすには
じゃあ実際投資でお金を増やしてくという面でいうと、リスクは下げたい人がほとんどです。
その場合は「長期投資」です。時間を味方につける。
1か月という短期的な投資だと値段の上がり下がりを見て物の売り買いを見る。ただ短いスパンで売り買いをするのはリスクが高いです。
ただ10年とか20年という長さで見ると、リスクが小さくなる。
経済は全体としてみると成長していくので利益と配当が期待できる。これは我々にとって非常に有利。
次は分散投資。投資先を1つに絞るとそれがだめならパァになってしまう。
なのでリスクを分散させていくと。株式、投資信託、債券、国内、海外、長期、短期などに分散していく。失敗したときのリスクを減らしていく。
あとは積立購入でリスクを軽減させる。1口1万円の株式を1度に5口買うと5万円かかる。急激に値下がりした場合は、5万円の価値が下がる。
最初1万円なら1万円だけ積み立てていくと決めていく。積み立てていくと時間がかかるので長期になる。すると利益も上がりやすくなる。
質疑応答・感想
Q やっぱり難しいところは難しいね。最後の積立購入のところはよく分からなかったなぁ。株価下がったら損する気がする。
A つまり、積立購入というのは、一番株価が下がっているところで解約しないということです。一番下がっているときに売ってしまうと損してしまいます。
A なので継続的に買いに行くということですね。1万円なら1万円買い続けると決めるということです。
Q 例えば1月1万積立して購入するとするじゃん。その1万円を500回続けて購入するのと、1回で500万円の株を買うのは違うのかな。結果的に同じような気がするんだけどな。
A 仮に500か月かけるということは、20年くらい経ってますよね。部分的にみたら値段の上り下がりは繰り返しているけど、長期的に見たら株価は上がっている。
A あぁなるほど!ありがとうございます。長期で積立てすることで、株価の平均値は上がっていくんだから、上がり続けている平均値で買い続けるということなんですね。
A 複利で増やしていくイメージというのもありますね。
A 20年後500万円はいいと思いますが、私はこれは「20年間500万円遊ばせておく」ということになると思います。むしろ500万円を運用したほうがいいということになると思います。
Q そもそも、株ってどうやって買うんですかね?
A 証券会社に行けばいいみたいです。
Q 証券会社は…お金を設けてそうなイメージがありますねぇ。まぁ分散投資とか、いろいろ教えてくれそうですね。
A ただあまり彼らの言いなりになりすぎるのも良くないそうですね。自分たちも勉強を続ける必要がある。
Q 投資の判断って、やめずに続けるのがいいというのが基本にある。その中でできる判断は、「投資を続ける」か「投資額を下げる」かになるんでしょうか。
A それは分散投資とかになると思いますね。分散投資でいろんなところに入れておいて、その中で1個ここは良くないと思ったら投資しないというのもいいと思います。
A 投資について学ぶのであれば三田紀房の描いた「インベスターZ」というマンガがおすすめですね。
A 三田紀房ってあれか、「ドラゴン桜」とか描いた人か。へぇ~知らんかったなぁ。
A 「インベスターZ」って、「ゼブラック」というアプリで無料で読めますよね。
次回も可能であれば、今回の投資の話の続きができればと思います。
2022/11/29
・泉美智子/奥村彰太郎『株・投資信託・iDeCo・NISAがわかる 今さら聞けない投資の超基本』
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