苦しかった人生を変えた本
今日紹介したい本は、マリリーさんが書いた『すべては「前向き質問」でうまくいく』です。
さきほど紹介された『同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか』からは、息苦しさとかの話が出ましたけど、私が20代・30代前半のときは、人生面白くないとか、苦しい時期がありました。
それを変えるきっかけがこちらの本になります。
ポジティブシンキング
より良い人生を歩むために必要とされるのが自己肯定感を高めることです。自己肯定感を高めるためには、ポジティブシンキングってやつですね。
たとえば、芸人の井上裕介が書いた『まいにちポジティヴ!』。この本では引き寄せの法則が働くとしている。そうなんだと思って実践したことがある。
ただポジティブシンキングすると、私は変わらない現実に嫌気がさしてますます自己嫌悪になった。現実から目を背けるようになった。
「今の自分は本気を出していないだけ」と思うようになって地道に努力をすることができなくなった。
私にはポジティブシンキングはうまくいかなかった。このポジティブシンキングは悪いものでないと思うんですが、私のように根からネガティブな人に対してはハードルがある。
このポジティブシンキングで成功する方は、けっこう才能があるのかなと私は思います。
優れた質問とは何か?
本書で主張しているのは、「素晴らしい答えを持っている人間=優れた成果を上げる人間」は間違いではないかとしています。
「優れた成果を上げる人=優れた質問をする人間」だとしています。
何か壁にぶつかったのなら優れた質問をする。そういうことを述べています。
人間には学ぶ人と批判する人の2種類がいる。
一般的には批判する人は大半を占めている。よりよい人生になるには学ぶ人になることが大事。
その学ぶ人になるためには優れた質問をすること。学ぶ人になるために質問することです。
批判する人の質問というのがあります。自分にかける質問の例としてはこういったものです。世の中の大半を占めている質問。
例えば、嫌なことがあった場合、批判する人は次のように考える。
これが一般的、これが普通の人ですよね。批判する人の質問ということになります。
でも学ぶ人は違う。学ぶ人は次のように質問する。
学ぶ人になる為のポイント
どんな人間でも、批判する人になることはある。この本を書いている人も自分にかける質問として批判する人になることがある。
まずは自分が学ぶ人なのか、批判する人なのか観察する。
どんな人でも批判する人になる時がある。
常に自分がしている質問を振り返り、学ぶ人になる質問にかえることが重要です。
あと批判する人になる質問をしていたら、いったん受け入れる。受け入れないことには物事は進まない。
自分は学ぼうとしていると思っている。でも実際は受け入れていない場合もあります。だからそれを受け入れる、意識して地道にトレーニングをする必要があります。
先ほど学ぶ人と批判する人2種類いるといいました。
これが選択の地図です。
「うまくいかなかったら誰のせい?」という。すると批判者の道に進むことになる。批判者の落とし穴にはまってずぶずぶと落ちてしまう。人生どうあがいてもうまくいかないという道が待っている。
一方で学ぶ人の道。どうすればいいのか。何が起きているのかを考える。最適な選択をするようになる。そのために適切な方向性に向かう。
最終的に考え抜いて解決策を出す問題解決集中型。ここまでいけばウィンウィンの関係になる。
人間は最初、批判の道に進みがち。でも学ぶ道に進む人に変えることはできる。学習者の質問で批判者への道から抜け出す。
実践した結果
この本で書かれていることを実践した結果、私はある程度、感情をコントロールできるようになりました。
あと今まで自分が短所だと思っていたところを受け入れられるようになりました。
今まで何事をするにも怖くて動けなかったんですけど、ある程度行動力を増すことができるようになりました。生きることを苦痛に感じることが減りました。
今回のお話に関する教訓
いま意見をのべることのみが重要視されがちだと思いますが、質問することが非常に重要だということですね。
質問は適当にしてしまいがち。でも学ぶ人になるためにちゃんと考えて質問する方がいる。
社会にある問題は山積みある。息苦しい世の中を変えていくためには一人一人が学ぶ姿勢を身に着ける必要があるなと思いました。
質疑応答・感想など
A ポジティブシンキングってネガティブを表現できないと思う。人間ってポジティブとネガティブが半々くらい。でも大抵の人間は、人前ではポジティブなふりをしている。
わざわざ周りの人たちに対してポジティブなことをしている人はポジティブな人じゃないと思う。
自分がネガティブな人間だったらネガティブだと受け入れたほうがいい。こうしないといけないというのがまさに同調圧力というか、一人ひとり主観がある。
いろんな考え方にふれても自分の考えに戻ってしまう。人の話を聞いてそんな気がするけど戻ってしまう。
自分はこういう人間なんだというところに落ち着いたら、私は楽になりました。
A 私が根がネガティブなんでポジティブがつらくなる。自分を受け入れることによって楽になる。いいことも悪いことも受け入れることが大事だと思いますね。
A 自分の中に苦しさはある。苦しさは外部にあるのではない。
自分の中を変えたいと努力すればある程度結果は出ると思うんですけど、強引にもっていっても価値観は本質的には変わらない。それは何なんだということでしょうね。
A 考え方自体をポジティブにすることは厳しい。でも前向きな質問は受け入れやすかったですね。
A ネガティブなことを考えて落ちていく人は感情のコントロール下に入っている人。自分を客観的に見つめられるようになると自分がコントロールできる範囲が増える。
みんながみんな、さんまさんみたいになれるわけじゃない。あそこまでいったら病気ですよ笑 ああいう明るすぎる人と私たちが比べてはいけない。
A この本ではどちらかというと自分自身に対するというのが主ですね。誰か嫌なことがあったとして、「この人から何が学べるかな」、むかつくだけじゃなくて、「何を求めているのかな」という方向性に変えていくということですね。
A そういえばタモリって人のこと批判しないですよね。
A そうですよね。
A タモリは人を批判する人って自分が偉いと勘違いしているっていう。戦争とかを批判するのは違う。内面的なもの。炎上とかうっぷんがたまっている。そういうのはただのディスり。批判するにしても内容があるならいい。
人は人間のことをディスるのが好き。私も悪口大好き笑
A だからこの本で言っていることを100%実践することはできないと思います。けど少しでも学ぶ人になるために必要なことかなと思う。そこは参考になるかなと思います。
A 弱さを吐き出せない社会。成功している人も自殺しちゃう。タイとか自殺率が低い国はゆるい。緩い人も社会では孤立していない。日本人は完璧じゃないといけないというのはきつい。
Q この本で主張されていることって、学習する質問のために自分を受け入れるですかね。方法論的、経験的にも簡単に受け入れるというか、それは難しいなと思うけどどうですかね。
A 難しいですね。たとえば自分の嫌なところを受け入れるのはとりあえず今の自分はこんなもんだとすると、何年もたって受け入れることができるというのが僕の経験論ですね。
A この本ってタイトルは前向き質問ですね。
A あくまで前向き質問ですね。
A 前向きとありますけど、お話を聞いてみますと、要素としては受け入れる面のほうが多い気がしますね。
A 受け入れるという作業は必要になりますね。
この本の主旨ですよね。
A 前向きとは違うものを言っているような気がするんですけど。冷静というか。
A 後ろ向きじゃなくて前を向く。
Q 地道に一歩一歩というみたいなものを、あの、自分のペースでできるようになるための質問?
A そういった要素が強いと思います。
A 対人関係で考えるとある程度イメージがつきましたね。なんでこの人はこういうことをいうんだろうっていうのはイメージしやすいと感じましたね。仕事で人を話すときも、考えながらやらないとやってられないなと思いますね。
Q 前半にお話しされていたポジティブシンキングは、根性論的なものでしょうか。
A ポジティブシンキングは根性論的なものではない。何回もやればできると考える。これは根から明るい人ならできるかも。
Q つまりこれは、たとえば合格率が10%の資格試験があったとして、「10回受けたら受かる!」っていうタイプと考えていいでしょうか。
A そう考えていいと思います。例えばプロ野球選手になりたい人がいる。「どうすればプロ野球選手になれますか」と聞かれて、「バッド1日1000回すればできるよ」っていわれてできる人ならいい。ポジティブシンキングに向いている。
A「質問」大事ですね。私は占い好きだけど、お客様の愚問をどれだけ正しい質問に誘導できるかが大事で、占いの結果はオマケみたいなものです。
あと、どなたかがコメントされてましたけど、イイコト・悪いコト、人生半々ですよね!
今回は、「心の読書会」「命の読書会」みたいな、今までとちょっとノリが違って不思議な読書会でした。有り難うございました。
【参考】
2022/09/05
・マリリー・G・アダムス『すべては「前向き質問」でうまくいく』
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